成績が上がったらゲームを買ってあげる
「目の前のニンジンは有効か?」
アメリカで行われた実験ですが、とてもおもしろいテーマです。
褒美を用意したら、頑張れるかどうか。
結論から言うと、「効果あり」です。
人間の性質としてそうなるらしいのです。
では、頑張れる期間はどれくらいか。
例えば、今すぐ5000円もらえる場合と、1年後なら6000円もらえる場合では、「今すぐもらえる」が勝つそうです。
「勉強すればあなたの将来に役立つのよ」は心に届かず、「成績上がったらゲーム買ってあげる」が効くということです。
さらに興味深いのが、次の実験です。
子どもたちをランダムに2つのグループに分け、テストの成績を比べました。
2つのグループとは、
- テストで良い点を取ったら、欲しいもの買ってあげる。
- ドリルを毎日がんばったら、欲しいもの買ってあげる。
1は、いわば結果に対する褒美です。2は、地道な努力に対する褒美と言えるでしょう。
どちらのグループの成績がよかったと思いますか?
結果は、2のグループです。理由は、子どもが何をすればよいか明確だからです。
詳しく調べた結果、1のグループの子どもたちは「勉強のやり方がよくわからない」「頑張っても良い点を取れるか自信がない」など精神的な不安が大きかったそうです。
ここまでのことをまとめると、褒美は有効。また、「結果が出たら褒美」ではなくて、「努力すれば褒美」が有効。
家庭でも80点取ったらご褒美でなく、ワークを2回以上やって、間違い直しノートをきちんとできたらご褒美、のような形にするとよいでしょう。